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僕はハルキストと言うほどではないが、村上春樹の小説を好んで読んでいる。いままで読んだ中でおすすめのものをいくつか紹介してみたい。

 

カンガルー日和

カンガルー日和 (講談社文庫) | 村上 春樹, 佐々木 マキ |本 | 通販 ...

短編集。中でも、『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』は今までの人生で読んだ文章の中でトップ3に入るほど好きな作品。物語の舞台、裏原宿にはよく行っていたので個人的な思い入れもある。『サウスベイ・ストラット―ドゥービー・ブラザーズ「サウスベイ・ストラット」のためのBGM』や『1963/1982年のイパネマ娘』のように60~80年代の空気感が色濃く感じられる作品も多い。下北沢ガレージのカフェで読みたくなる。

 

国境の南、太陽の西

国境の南、太陽の西 (講談社文庫) | 村上春樹 | 日本の小説・文芸 ...

村上の長編の中でいちばん好きかもしれない作品。30代の男の主人公が不倫する話、と言ってしまえば簡単だが、読んでいる途中から、ため息をついて大きく深呼吸したくなる。読みきった後に感じる限りない虚無感と喪失感。もしかしたら彼の気持ちが分かるときが来るのかも知れない、と思うと怖くなる。『BMW のハンドルを握ってシューベルトの『冬の旅』を聞きながら青山通りで信号を待っているときに,ふと思ったものだった。これはなんだか僕の人生じゃないみたいだな,と。』以下で始まる一節は痺れる。大人になって再読したい。

 

風の歌を聴け

風の歌を聴け (講談社文庫) | 村上春樹 | 日本の小説・文芸 | Kindle ...

デビュー作。これを僕に勧めてくれた友達は冬休み中に3回も読んだという。音楽的な作品で、こんな文章を書いてみたいと思わせる。登場人物の飲むビールの量と吸うタバコの本数は尋常じゃないが、本の世界に入って彼らと一緒にバーに行きたくなるし、僕達はまだ若いということを再認識させられる。まだ21じゃないか。

 

 

ノルウェイの森

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫) | 村上 春樹 |本 ...

僕の人生がいい意味である程度狂わされた作品。1970年を生きる登場人物たちはみな大学生で、彼らの言葉の数々に深く考えさせられた。読み終わったと同時に頭が真っ白になって、僕の中にあるものも一緒に失われたと思った。人生はビスケットの缶である。主人公は早稲田生で、大学内の描写も出てくるし、実際のキャンパスが映画化の際に撮影で使われた。好き嫌いの分かれる物語だが、早大生は一度は読んでみてもいいかも。

あのシーンはどこ? 早稲田ロケ地巡り 村上春樹『ノルウェイの森』聖地巡礼(映画編) – 早稲田ウィークリー